カートは空です。
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張恨水(1895~1967)は鴛鴦蝴蝶派の代表的作家として長く批判にさらされた。本書は中国近代文学史を大衆の側から書き換える。都市構造、近代交通、映画、メディア、近代建築、近代病理、ジェンダーから作品を読み解く。同時に結末に至る哲学的思索もそなえる。前近代と近代の狭間に揺れ動く作品世界を動的に描写する。
阪本ちづみ(さかもと・ちづみ)1958年生まれ。1981年お茶の水女子大文教育学部卒業。三井物産勤務を経て天津南開大学留学。1994年お茶の水女子大学比較文化研究科博士課程中退。1995年法政大学経済学部勤務。2003年法政大学教授、北京大学訪問学者。2016年逝去。一部翻訳書に『紙の上の月 中国の地下文学 発見と冒険の中国文学7』(JICC出版局、1991年)、『東アジアの新世紀 第4巻 アイデンティティ』(岩波書店、2002年)、『アイ・ウェイウェイ スタイル 現代中国の不良』(勉誠出版、2014年)がある。
★書評・紹介★「中国研究月報」(2020年6月号)に書評が掲載されました。 →評者:濱田麻矢(神戸大学教授)