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列島各地に残された近世大名家の墓所は、幕藩体制の社会構造、地域の政治・経済・文化・信仰についての歴史的背景を解明するための極めて重要な歴史資料である。そして、その墓所造営や葬送儀礼、祖先祭祀には、東アジア文化圏に共通項として存在した儒教受容や礼学の実態が顕現している。近年、調査・研究の進む大名家墓所を、考古学そして文献学の知見より多角的に検討し、近世武家社会における為政者の思想とその実践の諸相を明らかにする。図版掲載点数約400点!
松原典明(まつばら・のりあき)1960年生まれ。石造文化財調査研究所代表。専門は近世考古学、墓制史。著書に『近世宗教考古学の研究』(雄山閣、2009年)、『近世大名葬制の考古学的研究』(雄山閣、2011年)、『近世大名墓の世界』(共著、雄山閣、2013年)、論文に「近世武家社会における葬制について―藤堂高久の葬送と喪禮」(『日本仏教綜合研究』10号、2011年)、「近世大名家墓所からみたアイデンティティーの形成―大江姓永井家墓所形成を例として」(『日本考古学』41、2016年)、「近世大名墓から読み解く祖先祭祀」(『宗教と儀礼の東アジア―交錯する儒教・仏教・道教』アジア遊学206号、2017年)などがある。
★書評・紹介★「南日本新聞」(2020年7月29日・文化欄)にて紹介されました。「朝日新聞」(2020年9月9日夕刊)に書評が掲載されました。 (→評者:本紙編集委員・宮代栄一氏)