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「考古学的大発見」と称されることだけで済まされている、荒神谷遺跡の銅剣三五八本。比較的短期間に製作されて埋められた証拠とだけ語られる、その内の三四四本に刻まれた×印。これらは「国譲り神話」とどのような関係を持っているのか神話と考古学的発見との結合によって「国譲り神話」が豊かで血肉のついた歴史として語られる可能性を持っていることを検証する。『古事記』『日本書紀』を丹念に読み解き、実際の遺跡・考古学的資料と比較することで、古代日本を解き明かす。
田中英道(たなか・ひでみち)1942年生まれ。歴史家、美術史家、東大文学部卒、ストラスブール大学Phd. 東北大学名誉教授、ローマ、ボローニャ大学客員教授。主な著書に『日本美術全史』(講談社)、『日本の歴史』(育鵬社)、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(講談社)いずれも欧語版、『芸術国家 日本のかがやき』『高天原は関東にあった』『日本の起源は日高見国にあった』『天孫降臨とは何であったのか』『日本人を肯定する』『邪馬台国は存在しなかった』『発見!ユダヤ人埴輪の謎を解く』『老年こそ創造の時代』(勉誠出版)他多数。