日本人の足跡・記憶が映し出す新たな歴史像
近代日本の中国体験の研究はこれまで、戦争(上海事変・日中戦争)や事件、特定の都市(上海・大連)などを切り口として行われてきた。しかし中国の主要都市には、日本人が継続的に在住し、また仕事や観光で訪れている。それらの人々が執筆した、書籍や雑誌掲載記事は数多く存在する。
19世紀後半から20世紀前半にかけて、日本人は中国の都市やエリアでどのような異文化体験を積み重ね、自己や他者と向き合ってきたのか。
日中共同研究により、日本語表象に映し出された中国の都市を多角的に検討し、近代日本の中国体験の全体像を浮き彫りにする。