グレーゾーントテイコク

グレーゾーンと帝国

歴史修正主義を乗り越える生の営み
髙綱博文・門間卓也・関智英 編
ISBN 978-4-585-32027-2 Cコード 3022
刊行年月 2023年3月 判型・製本 A5判・上製 536 頁
キーワード 戦争,現代社会,中国,東アジア,世界史,近現代

定価:5,720円
(本体 5,200円) ポイント:156pt

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書籍の詳細
「抵抗」と「協力」のはざまで揺れる人々
戦時下の欧亜を照射する、比較歴史学の挑戦

〈加害/被害〉の二分法で捉えられない人びとの姿を「グレーゾーン(灰色の領域)」と呼んだアウシュヴィッツの生存者である作家プリーモ・レーヴィ。その思想に触発され、第二次大戦期の日独「帝国」下に現れた統治空間を新視角から注目し、「協力者」の実像解明に取り組む歴史学の新たな潮流。戦時社会を基底から問い直すことで、意図的な歴史の忘却と「修正」に対峙する、西洋史と東洋史の垣根を超えた共同研究の成果。

【本書の特色】
・戦時期の「抵抗と協力のあいだ」(グレーゾーン)に生まれた歴史的現象について、最新の研究成果を交えて、地域横断的に比較分析。
・巻末に、本書で取り上げた歴史的事象を網羅的に見ることができる関連年表を掲載。

 

 

目次
はじめに 編者一同

第一部 「グレーゾーン」のパラダイム―概念と方法
第一章 「グレーゾーン」概念の諸系譜 髙綱博文
第二章 プリーモ・レーヴィの「グレーゾーン」について―歴史研究における概念化に向けて 新谷崇
第三章 ナチ体制下でのユダヤ人協力者をめぐって―プリーモ・レーヴィの「グレーゾーン」を中心に 猪狩弘美
第四章 日本占領下上海文化の「グレーゾーン」をどう考えるか 鈴木将久

第二部 大戦期欧州における対独協力とグレーゾーンの諸相―国民国家の崩壊と新たな政治空間の出現
まえがき 門間卓也
第五章 ナチ占領下フランスのグレーゾーン―ムーニエとミッテラン 渡辺和行
コラム コラボラシオンの中のグレーゾーン―「反独コラボ」シャルル・モラス 南祐三
第六章 第二次世界大戦期におけるリトアニア人行動主義戦線(LAF)の対独協力 重松尚
第七章 「クロアチア独立国」に囚われたウスタシャの知識人たち 門間卓也
コラム 無-関係の領域としてのグレーゾーン―ワルシャワ・ゲットーを境界とする二つの世界 宮崎悠

第三部 帝国日本の占領と中国・東南アジアのグレーゾーン―既存秩序の動揺と変化
まえがき 関智英
第八章 日中友好の「グレーゾーン」―戦時下の内山完造 髙綱博文
第九章 上海文壇から見る「グレーゾーン」―日本占領下における楊之華の文学活動 山口早苗
コラム 「和平建国」の夢のあとさき―グレーゾーンのなかの汪精衛政権 堀井弘一郎
第一〇章 中国青年党の対日協力―日中戦争下のグレーゾーン 関智英
コラム バモオ小伝―「独立」ビルマを担ったアディパティ(国家代表) 武島良成
コラム 日本占領下フィリピン社会の忘れられた「未完の革命」運動 荒哲

おわりに 門間卓也
年表
執筆者一覧
プロフィール

髙綱博文(たかつな・ひろふみ)
日本大学名誉教授。博士(文学)。専門は中国近現代史、日中関係史、上海史。
主な著書に『「国際都市」上海のなかの日本人』(研文出版、2009年)、『戦時上海―1937~45年』(編著、研文出版、2005年)、『戦時上海のメディア―文化的ポリティクスの視座から』(共編著、研文出版、2016年)などがある。

門間卓也(もんま・たくや)
日本学術振興会特別研究員PD(受入研究機関:関西学院大学)。博士(学術)。専門はユーゴスラヴィア史。
主な論文に「ヤセノヴァツ追悼式典を巡る「犠牲の記憶」 ―ナショナリズムと「反ファシズム」の政治潮流に注目して」(『ロシア・ユーラシアの社会』(1048)、2020年)、「クロアチア独立国の「全体主義体制」と「民族教育」―ウスタシャ運動を巡る学校教師たちのナショナリズムの分析」(『東欧史研究』(40)、2018年)などがある。

関智英(せき・ともひで)
津田塾大学学芸学部准教授。博士(文学)。専門は中国近現代史。
主な著書に『対日協力者の政治構想―日中戦争とその前後』(名古屋大学出版会、2019年)、『概説 中華圏の戦後史』(共著、東京大学出版会、2022年)、『中国の「よい戦争」―甦る抗日戦争の記憶と新たなナショナリズム』(監訳、ラナ・ミッター著、濱野大道訳、みすず書房、2022年)などがある。

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