人々は何を伝えようとして、石に文字を刻んだのか。アジア碑石文化の特色を、比較史の視点からも検討を加えて見つめ直す。
冒頭の座談会では、谷垣禎一財務大臣を迎え、東アジアとくに中国宋代史をふまえて、海域の交流の軌跡と未来への展望を語る。
平成17〜21年度 文部科学省特定領域研究『東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成―寧波を焦点とする学際的創生―』の成果、とくに特集内容については文献資料の新領域創生研究にかかわる計画研究班「地方誌および碑記の史料論的解析を主とした近世中国東南沿海地方の地域性と歴史性」(代表:須江隆)による成果を中心に盛り込む。