アジア遊学300
セイナルブッキョウ

性なる仏教

大谷由香 編
ISBN 978-4-585-32546-8 Cコード 1315
刊行年月 2025年1月 判型・製本 A5判・並製 208 頁
キーワード ジェンダー,美術,仏教,宗教,古典

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細

誰しもに悟りの可能性が開かれることをときに強調し、多様な人格を許容しうるかのように見える仏教。
しかし世俗社会からの支持や支援によって仏教教団が成り立つからには、教団もまた性的役割分担をはじめとする社会的影響を受けざるを得ない。
妻帯が禁止されている僧侶たちは、「家」を継承するためにどのような方法をとったのか。
仏教を信仰する集団における、男性の美醜の基準とはどのようなものだったのか。
仏教の中で女性はどのような役割を負わされ、どのように理想化されていたのか。
仏教学・歴史学・美術史学など多様なフィールドの研究者が、女性や性的少数者など、仏教史上のマイノリティの存在に着眼し、仏教が想定してきた性のありように迫る。

 

 

目次
序文 大谷由香

Ⅰ 女性が出家すること/女性がさとること
東アジアにおける比丘尼受戒譚と三人の尼 大谷由香
仏性と女性 村上明也

Ⅱ 性の超越と仏教
転変する性 岸田悠里
律蔵に記載される「性転換」した人々―上座部の比丘尼僧伽復興に関連して サッチャーナンデイー

Ⅲ 理想化される女性像
浄土真宗本願寺派における母親像 小野嶋祥雄
[コラム]我を抱擁せよ―『華厳経』の婆須蜜多女をめぐる教理解釈と明恵 野呂 靖

Ⅳ ルッキズムな仏教
美僧の登場 河上麻由子
玄奘の肖像と玄奘イメージの系譜 大島幸代
[コラム]僧侶の美醜 大谷由香

Ⅴ 仏典とともに生きる女性たち
写経と女性 前島信也
[コラム]堕地獄の諸相―女性の堕地獄と救済 南 宏信

Ⅵ 僧と家族/僧の家族
僧の女犯・妻帯と清浄性―「僧の家」と女人禁制をめぐって 坪井 剛
僧の妻の系譜、坊守の系譜 板敷真純
プロフィール

大谷由香(おおたに・ゆか)
京都大学白眉センター特定准教授。専門は日本仏教・戒律思想。
主な論文に「東アジアにおける二百五十戒の実践―新出資料・元照撰『摂戒種類図』を通じて」(木俣元一・近本謙介編『宗教遺産テクスト学の創成』勉誠出版、2022年)、「通受の背景」(近本謙介編『ことば・ほとけ・図像の交響―法会・儀礼とアーカイヴ』勉誠出版、2022年)、「中世律宗の復興の中の行基」(『論集東大寺と行基菩薩(ザ・グレイトブッダ・シンポジウム論集)』2020年)などがある。

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