ソウダイシタイフカンリョウノキソウシャカイトコウゾウ

宋代士大夫官僚の基層社会と構造

伊原弘 著
ISBN 978-4-585-32049-4 Cコード 3022
刊行年月 2025年3月 判型・製本 A5判・上製 592 頁
キーワード 美術,中国,東アジア,世界史

定価:13,200円
(本体 12,000円) ポイント:360pt

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書籍の詳細

宋代の士大夫官僚は地方社会より出現し、都市に住んで郷村社会を支配した。
科挙によって採用され、帝国の忠実な官僚となった彼らが基盤とした郷村はどのような構造をなしていたのか。そしてそこにおける彼らの地位はどのようなものだったのか―。
祭りや行事の寄進者名や寄金高 、石刻史料にのこる道路工事への出資者名、地名にのこる著名人の名前などを手がかりに、宋代の地域指導者の存在やその社会の構成を探る。

 

 

目次
前言

第一部 宋代士大夫官僚の世界
一 宋代官僚の婚姻の意味について―士大夫官僚の形成と変質
二 宋代明州における官戸の婚姻関係
三 宋代婺州における官戸の婚姻関係
四 南宋四川における定居士人―成都府路・梓州路を中心として
五 宋代浙西における都市と士大夫―宋平江図坊名考
六 宋代の浙西における都市士大夫
七 中国宋代の都市とエリート―常州の発展とその限界
八 中国知識人の基層社会―宋代温州永嘉学派を例として
九 地方都市を囲む地域社会―南宋時代の台州を事例に
一○ 碑石史料から読み取る宋代江南の社会と生活
一一 宋代中国の都市と知識人―比較史の立場から

第二部 南宋政権下の四川
一 南宋四川における呉氏の勢力―呉曦の乱前史
二 南宋四川における吳曦の乱後の政治動向
三 南宋総領所の任用官―『開禧用兵』前後の四川を中心に
四 専制国家と地域

第三部 余録
◎知識人としての宋代士大夫官僚
一 知識人論への提言―「宋代史研究者からみた中国史研究の課題」の総括にむけて
二 知識人論展開への共通知識のために
三 宋代の士大夫覚え書―あらたな問題の展開のために

◎都市と組織
一 宋代の都市管理者達―序章として
二 中国庶民教育研究のための序章―特に宋代を中心にして
三 宋代都市における社会救済事業―宋公共墓地出土の磚文を事例に
四 東南アジアにおける中国人街の形成と中国の都市―チャイナ・タウン研究試論
五 中国の浮梁―日本の舟橋との関連において
六 宋代の道路建設と寄進額―寧波発見の博多在住宋人の磚文に関して
七 宋代社会と銭―庶民の資産力をめぐって
八 『宋會要』硏究の現狀と展望
むすび

後記
索引
プロフィール

伊原 弘(いはら・ひろし)
1944年生まれ。元・城西国際大学国際人文学部講師。中国都市史、社会史を中心に旺盛な研究・執筆活動を展開。
『宋と高麗』(『世界の歴史』7「宋と中央ユーラシア」、中央公論新社、1997年)、『清明上河図』をよむ』(編著、勉誠出版、2003年)、『宋銭の世界』(編著、勉誠出版、2009年)、『中国都市の形象』(勉誠出版、2009年)『「清明上河図」と徽宗の時代』(勉誠出版、2011年)、『宋代中国都市の形態と構造』(勉誠出版、2020年)など多くの編著書がある。

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