トホシロンコウ

杜甫詩論考

後藤秋正 著
ISBN 978-4-585-39054-1 Cコード 3098
刊行年月 2025年10月 判型・製本 A5判・上製 488 頁
キーワード 詩歌,古典,中国

定価:11,000円
(本体 10,000円) ポイント:300pt

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書籍の詳細

「詩聖」と称される杜甫。その生涯で多数の詩を残しており、仇兆鰲の『杜詩詳注』には一四五七首が収録されている。
しかし『杜甫集』成立以降、収録される詩数は増加し、偽作の疑いが濃いものも多くある。
本書では、杜甫の作かどうか疑念が持たれている詩について精査し、真作か、偽作か、それとも他詩人の集から誤って入り込んだものなのか、その実情を考察。
また、杜甫の詩に用いられる詩語、杜甫の交友関係から生まれた詩などについて、資料を精査し、作品を丁寧に読み直すことで解明された最新の知見を提示する。

 

 

目次
緒 言

Ⅰ 杜甫詩の真偽
「夜宴左氏荘」札記
「杜鵑行」札記
「虢国夫人」札記
「避地」札記
「哭長孫侍御」札記
「狂歌行、贈四兄」札記
「江南逢李亀年」について
「過洞庭湖」札記
「佚詩」五篇などについて

Ⅱ 杜甫の詩と詩語
「朱門酒肉臭」札記―杜甫「自京赴奉先県詠懐五百字」―
「家書」は届いたか―杜甫「春望」の「家書抵万金」について―
「家中」とは妻のことか―杜甫「縛鶏行」について―
「帯」の用法から見た杜甫の詩
杜甫の詩と「鯨魚」
杜甫の詩における「残生」などの語について
杜甫「蚕穀行」の諸問題
杜甫「客従」と元結「舂陵行」―作詩の契機について―
杜甫「別董頲」詩について
杜甫と韋迢―杜甫晩年の応酬詩―

附 編 杜甫はいつから「詩聖」になったか

結語
初出一覧
杜甫詩賦題名索引
プロフィール

後藤秋正(ごとう・あきのぶ)
東京教育大学文学部漢文学専攻卒業。同大学院博士課程中国古典学専修単位取得退学。北海道教育大学教授を経て、名誉教授。博士(文学)。日本杜甫学会理事。唐代文学、特に杜甫の文学を専門とする。
著書に『中国中世の哀傷文学』(研文出版、1998年)、『唐代の哀傷文学』(研文出版、2006年)、『更に尽くせ一杯の酒―中国古典詩拾遺』(研文出版2009年)、『東西南北の人―杜甫の詩と詩語』(研文出版、2011年)、『杜甫詩話―何れの日か是れ帰年ならん』(研文出版、2012年)、『花 燃えんと欲す―続・杜甫詩話』(研文出版、2014年)、『「春望の系譜―続々・杜甫詩話』(研文出版、2017年)があり、共編著に『漢詩漢文名言辞典』(鈴木修次編、東京書籍、1985年、分担執筆)、『食の名言辞典』(平野雅章、田中静一等編、東京書籍、1999年、分担執筆)、『詩語のイメージ―唐詩を読むために』(松本肇と共編著、東方書店、2000年)、『陶淵明―詩と酒と田園』(安藤信廣・大上正美・堀池信夫編、東方書店、2006年、分担執筆)、『杜甫全詩訳注』(下定雅弘・松原朗編、講談社学術文庫、2016年、分担執筆)、『杜甫と玄宗皇帝の時代』(松原朗編、勉誠出版、2018年、分担執筆)がある。

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