「チリメン絵」をご存じだろうか。
浮世絵などが印刷された和紙を四方八方より揉んで縮め、織物のちりめんのような質感を出したもので、最近では書物として仕立てられた「チリメン本」のほうが名を知られているかもしれない。
「チリメン絵」は「チリメン本」をさかのぼること数十年前に生まれ、はやく海外にも伝わり、なんと、かのゴッホの《タンギー爺さん》にも書き込まれていることが明らかとなった。
これら「チリメン絵」はどのように作られ、また、どのように海外の画家やコレクターに愛されるようになったのか。
文理の枠組みを超えて、多面的視野からチリメン絵という知られざる東西交流の一コマに初めてメスをいれる画期的特集。