ブンジンガトキンダイ

文人画と近代

概念・中国絵画史学・国画
李趙雪 著
ISBN 978-4-585-37026-0 Cコード 3071
刊行年月 2026年4月 判型・製本 A5判・上製 544 頁
キーワード 中国,美術

定価:12,100円
(本体 11,000円) ポイント:330pt

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書籍の詳細

中国の「文人画」は、唐代の王維から始まったとされ、文人士大夫が余技的に描いた絵画を指す。
民間や宮廷画院の絵画とは異なり、山水・花鳥などを主題とし、異民族支配や政治腐敗への不満をも表現し、長い間、「文人画」が中国絵画(史)の中軸として認識されてきた。
しかし近年、欧米や東アジア各地で「文人画」概念への疑義が示されるようになっている。
この概念は明清代の中国で生まれたものではなく、近世日本の中国美術認識が近代日本で再編され、それが近代日中交流で共有されていった新しい概念であったのである。
「文人画」という概念は、いつどこで誰によって作られたのか。
それは中国でどのように受容されていったのか。
「文人画」を主軸とする中国絵画史はどのように形成され、
今日の中国美術イメージの形成にどのような役割を果たしたのか。
東アジアのみならず、ヨーロッパ、さらに戦後のアメリカでの中国美術史研究にまで連動する大きな「中国の文人画」という問題を、多数の図版とともに新視点から検証する意欲作。

 

 

目次
カラー口絵
凡例
序章

第一部 「文人画」概念の登場
はじめに
第一章 日本における「文人画」概念の生成
第二章 中華民国における「文人画」概念の形成と展開
おわりに

第二部 「中国絵画史」における「文人画」の系譜
はじめに
第三章 「文人画」概念による「中国絵画史」の形成
第四章 明清の個性派画家―「文人画」系譜への編入
第五章 「文人画」絵画史の正統化―故宮コレクションを中心に
おわりに

第三部 「文人画」の表象―国画制作における新「文人画」と「新文人画」
はじめに
第六章 新「文人画」の理想構図―一九三〇年代における黄山主題の「国画」制作
第七章 新「文人画」主題の黄山・黄山松―民国ナショナリズム期と一九四九年以後の国画
第八章 一九八九年以後の「新文人画」―現代中国における伝統の意義
おわりに

終章

あとがき
参考文献
挿図一覧
人物略歴
索 引
プロフィール

李趙雪(り・ちょうせつ)
中国天津生まれ。
2009年中央美術学院人文学院学士。
2013年京都市立芸術大学大学院芸術学修士。
2022年東京藝術大学美術研究科(日本・東洋美術史研究室)博士(学術)。
現在、南京大学芸術学院特任副研究員。
東洋大学国際共生社会研究センター客員研究員。
専門は中国近代美術史、日中近代美術交流史。
論文に「嶺南画派と日本」(『近代中国美術の辺界―越境する作品、交錯する藝術家』アジア遊学269、勉誠社、2022年)などがある。

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