ムロマチジダイノショウグンケトガガク

室町時代の将軍家と雅楽

石原比伊呂 著
ISBN 978-4-585-32096-8 Cコード 3021
刊行年月 2026年5月 判型・製本 A5判・上製 512 頁
キーワード 室町,中世

定価:11,000円
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書籍の詳細
「雅楽」は足利将軍の政治的武器だった――

なぜ中世の天皇・貴族は管絃の演奏に励み、歴代足利将軍家は雅楽(笙)と深いかかわりをもったのか。そこには、単なる趣味や芸術的志向性ではなく、それぞれの権威や地位を演出するための不断の政治的努力があった。
歴代室町将軍が、時代的背景や政治的必要性に応じて雅楽に接する姿を変化させながら、セルフプロデュースに雅楽を利用した実態を解明。
雅楽という視点から各将軍たちが背負った課題と解決策を明らかにし、室町期の政治史を読み解く。
これまでの音楽史中心の雅楽研究に一石を投じ、政治史・公家社会史・権力論の新たな地平を切り拓く画期的成果。

 

 

目次
序章 研究史の整理と本書の視角 
第一節 雅楽史研究の基礎的考察
第二節 中世史研究としての雅楽史―その成果―
第三節 中世史研究としての雅楽史―その課題と可能性―

第一部 中世の公家社会における雅楽
第一章 家業としての雅楽と御遊 
はじめに
第一節 『御遊抄』に見る雅楽の家
第二節 雅楽の家の二形態と雅楽の特性
第三節 御遊の性格
おわりに


第二章 鎌倉後期~室町期の綾小路家
はじめに
第一節 応永一五年の殿上淵酔
第二節 綾小路家と楊梅家
第三節 雅楽秩序の再編
第四節 争論の帰結
第五節 応永の争論以後の「うたいもの」
第六節 室町時代の綾小路家と楽書
おわりに

第三章 中世天皇制と学芸
第一節 中世天皇制と学芸に関する研究史
第二節 光明天皇と学芸
第三節 光明天皇からみる中世天皇制と学芸
第四節 中世天皇制と学芸についての再解釈

補論一 光明天皇に関する基礎的考察 
はじめに
第一節 光明天皇の教養
第二節 光明天皇と光厳上皇
おわりに


第二部 足利将軍家と雅楽
第一章 南北朝期における足利家の笙 
はじめに
第一節 尊氏・基氏と頼義・義光
第二節 笙と東国
第三節 義詮と義家
むすび

第二章 足利家における笙と笙始儀
はじめに
第一節 義満の笙と義嗣
第二節 笙始儀と義持の笙
第三節 義教以降の将軍と笙
第三章 足利義材の笙始儀と豊原統秋 
はじめに
第一節 足利義材の笙始儀
第二節 足利義材と豊原統秋
第三節 足利義材と松木宗綱
おわりに

第四章 笙器「達智門」にみる足利義材の近江出陣 
はじめに
第一節 足利将軍家と達智門
第二節 義材の近江出陣と達智門
第三節 近江出陣と義材の政権構想
おわりに―義材が目指したもの

第五章 足利義稙にとっての笙と義満先例~将軍権威再建への試行錯誤
はじめに
第一節 足利義植と雅楽
第二節 足利義植と「鹿苑院殿佳例」
おわりに

第三部 足利義満と雅楽
第一章 『内侍所御神楽部類記』にみる足利義満と室町前期の公家社会
はじめに
第一節 内侍所御神楽と綾小路敦有
第二節 内侍所御神楽と南北朝動乱
第三節 敦有の先例操作
むすび

第二章 足利義満と笙との関係についての再検討 
はじめに
第一節 蘇合伝受
第二節 義満の公家化と笙
第三節 義満の笙と北朝天皇家
おわりに


第三章 足利義満の笙と西園寺実兼の琵琶―十四世紀における公家社会の変容を考えるための一視角
はじめに
第一節 天皇の笙始と義満
第二節 後円融の笙習得
第三節 義満と西園寺実兼
おわりに

第四章 北山殿行幸再考 
はじめに
第一節 行幸のあり方
第二節 義嗣の行動について
第三節 北山殿行幸の意味
むすび

補論二 足利義嗣の元服 付.足利義嗣元服に関する補足
はじめに
第一節 義嗣元服の基礎史料とその比較対象
第二節 義嗣元服と東宮元服
第三節 親王元服と摂関家元服
おわりに

終章 
内容のまとめ
本書の成果―「王権簒奪計画説」との対決の果てに
研究史進展への応答
今後の課題

あとがき 
初出一覧
索引
プロフィール

石原比伊呂(いしはら・ひいろ)
1976年(昭和51)6月14日生まれ。聖心女子大学現代教養学部准教授。日本中世史(中世後期公武関係論)専攻。
主な著書に『足利将軍と室町幕府―時代が求めたリーダー像』(戎光祥選書ソレイユ、戎光祥出版、2018年)、『北朝の天皇―「室町幕府に翻弄された皇統」の実像』(中公新書、2020年)、『増補改訂版 室町時代の将軍家と天皇家』(勉誠社、2024年)、編著に『戦国・室町天皇列伝』(戎光祥出版、2020年)などがある。

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