「雅楽」は足利将軍の政治的武器だった――
なぜ中世の天皇・貴族は管絃の演奏に励み、歴代足利将軍家は雅楽(笙)と深いかかわりをもったのか。そこには、単なる趣味や芸術的志向性ではなく、それぞれの権威や地位を演出するための不断の政治的努力があった。
歴代室町将軍が、時代的背景や政治的必要性に応じて雅楽に接する姿を変化させながら、セルフプロデュースに雅楽を利用した実態を解明。
雅楽という視点から各将軍たちが背負った課題と解決策を明らかにし、室町期の政治史を読み解く。
これまでの音楽史中心の雅楽研究に一石を投じ、政治史・公家社会史・権力論の新たな地平を切り拓く画期的成果。