アジア遊学321
テイコクゲキジョウ

帝国劇場

洋楽・洋舞興行と日本の近代化
森本頼子・井口淳子・大西由紀 編著
ISBN 978-4-585-32567-3 Cコード 1374
刊行年月 2026年7月 判型・製本 A5判・並製 248 頁
キーワード 近代,明治,大正,昭和,日本史,文化史,美術,音楽,演劇

定価:3,300円
(本体 3,000円) ポイント:90pt

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書籍の詳細
「白亜の殿堂」がもたらした西洋芸術との出会い

1911(明治44)年に、東京・丸の内に開場した日本初の本格的な洋式大劇場・帝国劇場。「今日は帝劇、明日は三越」という広告のキャッチフレーズが流行語になるほどに、この劇場は大正期の都市生活を象徴する存在であり、近代日本の演劇・エンターテインメントの聖地として輝きを放ち続けてきた。
初代支配人・山本久三郎の貴重な新出資料をひもとき、明治から昭和初期にいたる劇場経営の実態、建築の変化、女優の養成、消費・文化活動の実態など、多角的視点から考察。
帝国劇場が、歌舞伎を中心とした伝統芸能から新劇、洋楽、オペラ、ダンス、バレエ、ミュージカルへと興行の幅を広げ、洋楽・洋舞上演の一大メッカに変貌していく過程を明らかにし、知られざる大正、昭和前期の歴史を鮮やかに描き出す。

激動の時代を駆け抜けた舞台人たちの挑戦を描く、音楽・舞踊・演劇ファン、近代文化史ファン必読の一冊

 

 

目次
口絵
はじめに―近代を背負った劇場、挑戦の日々が今、明らかに 井口淳子

第Ⅰ部 帝国劇場の幕開け
帝劇名物「女優劇」の展開と世界の興行の潮流 大西由紀
日本がバレエと出会ったころ―帝劇と外国人舞踊教師による洋舞上演の試み 山田小夜歌
日本劇場史における帝国劇場と有楽座―近代化された劇場芸術環境 永井聡子
[コラム]女優の登場した歌舞伎の演目 大西由紀
[コラム]想像の友・山本久三郎と旅する百年前の記憶 竹内美樹

第Ⅱ部 洋楽・洋舞の殿堂へ
プロコフィエフの帝劇公演―ミローヴィチとピアストロの贈り物 菊間史織
一九二〇年代に来日した外国人音楽家たち―F・クライスラーの帝劇公演を中心に 越懸澤麻衣
帝国劇場を訪れた海外の舞踊家たち―「露國舞踊」(一九一六)と「アンナ・パブロワ夫人舞踊団公演」(一九二二)を中心に 平野恵美子
山本久三郎による海外オペラ団の招聘事業―ロシアでの観劇体験から、帝劇の洋楽運動へ 森本頼子

第Ⅲ部 帝劇とその時代
[コラム]帝国劇場と浅草オペラ―太郎冠者の明るい西洋近代 中野正昭
劇場が育てた女性オーケストラ―帝劇女子洋楽部から帝国女子管弦楽団へ 田口裕介
[コラム]専属男優たちの挑戦─演劇改良のその先へ 大西由紀
[コラム]百年の苦悩―翻訳オペラから翻訳ミュージカルへ 長屋晃一
アジアの中の帝国劇場―興行主の見果てぬ夢 井口淳子
[コラム]上演芸術の場としての戦後の日比谷 徳丸吉彦

あとがき 森本頼子
初期帝国劇場 洋楽・洋舞関連年表
プロフィール

森本頼子(もりもと・よりこ)
名古屋音楽大学、愛知県立芸術大学、金城学院大学非常勤講師。早稲田大学総合研究機構オペラ/音楽劇研究所招聘研究員。専門は音楽学(西洋音楽史、ロシア音楽史、日本洋楽史)。主な著書に『音楽と越境―八つの視点が拓く音楽研究の地平』(編著、音楽之友社、2022年)、『シェレメーチェフ家の農奴劇場―十八世紀ロシアのオペラ文化史』(道和書院、2024年、日本演劇学会第五十七回河竹賞奨励賞受賞)などがある。

井口淳子(いぐち・じゅんこ)
大阪音楽大学教授。大阪大学招へい研究員。専門は音楽学、民族音楽学。主な著書に『亡命者たちの上海楽壇―租界の音楽とバレエ』(音楽之友社、2019年)、『送別の餃子―中国・都市と農村肖像画』(灯光舎、2021年)、『上海、対岸のヨーロッパ―租界と日本をつなぐ芸術家群像』(岩波書店、2025年)、『ファンキー中国―出会いから紡がれること』(共編著、灯光舎、2025年)などがある。

大西由紀(おおにし・ゆき)
大東文化大学文学部講師。早稲田大学総合研究機構オペラ/音楽劇研究所招聘研究員。専門は比較文学・翻訳研究。主な著書に『日本語オペラの誕生―鷗外・逍遙から浅草オペラまで』(森話社、2018年)、『オペラ/音楽劇研究の最前線―共鳴する人と社会』(共編著、水声社、2026年)などがある。

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