ユギョウニッキ

遊行日記

立松和平 著
ISBN 978-4-585-29000-1 Cコード 0095
刊行年月 2010年3月 判型・製本 四六判・上製 344 頁
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定価:1,980円
(本体 1,800円) ポイント:54pt

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書籍の詳細

「何も心配ないからね。眠りたいだけ眠りな。何も心配ないから」
中国から帰還した父のこと、病の床にある母のこと、仏の教え、自然の叡知、そして多くの友のこと……。
生命の重み、人の救い。急逝した著者が残した最後のメッセージ。

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ホスピスの闇の中にいる人は、たとえ同じ病気にかかっているとしても、ほんの少し前を歩いて背中を見せてくれる人に救われる。
病気を治癒してそんな状態から脱出した人が最高であるが、それは望むべくもないとしたら、共通の時間を生きて、死に方を見せてくれる人であろう。
それならば私にもできる可能性はある。人を救うには、自分は安全なところにいて手を伸ばしても駄目なのである。
自分も同じ場所にいくのが望ましいが、同じように病気にはなれない以上、そばにいてやることである。(本文より)

 

 

目次
Ⅰ 遊行日記
 布施ということ
 木喰の誓願
 津波がきた
 アーナンダの悲しみ
 斑鳩古事の森
 課外授業
 物語を語る
 川ガキの伝承
 トマト泥棒
 すぐそこの生老病死
 人の救いについて
 息子への最後の手紙
 父の戦い
 父、難民となる
 種を蒔く人
 広い空
 母ちゃん、ごめんな
 海上他界の道―ナンマドール紀行
 この世とあの世の間
 ずっと友だち

Ⅱ 百済、仏の道
 百済の古都
 仏教伝来
 東鶴寺僧伽大学

Ⅲ 日本文化特使
 北京の春
 吉林の柳青めり
 迎春花はどんな花
 千年都市の夢
 春風が吹いた
 普通の日々
 蛇が象を呑むようなもの
 石油を掘るポンプ
 大連散歩
 水が舞う済南
 顔回という者あり
 チベットの美しい仙女
 陳喜儒夫妻来たる

Ⅳ バリ島の休日
 楽園の景観
 棚田の縁起
 棚田に仏が現成している
 ウブドの鵞鳥
 軍鶏の死
 不思議なキノコの話

Ⅴ 見島牛記
 牛を見に行く
 牛飼い和尚

Ⅵ 知床三堂由来記
 神社が欲しい
 知床毘沙門堂落慶
 聖徳太子殿をログハウスで建てる
 観音様がやってきた

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