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古代宮廷文学論

中日文化交流史の視点から
李宇玲 著
ISBN 978-4-585-29017-9 Cコード 3090
刊行年月 2011年5月 判型・製本 A5判・上製 344 頁
キーワード 交流史,漢文,中国,日本史,平安,古代,中世,中古

定価:11,000円
(本体 10,000円) ポイント:300pt

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書籍の詳細

日本古代において、文学は宮廷社会を中心に展開されてきた。
平安朝の文章道の基本的な性格は宮廷詩人の養成にあり、『菅家文草』など漢詩文はもとより、『源氏物語』等の仮名文学もまた、そのほとんどが宮廷貴族の手によってつくられたものといってよい。
そして、その背景には唐帝国の文化・社会を受容し、再文脈化していく過程があった。
本書では、「宮廷」という古代日中において文化的求心力を有した「場」に着目し、歴史的文脈・社会的文脈からのアプローチにより、平安朝文学、そして唐代文学の特質を明らかにする。
この試みは、平安朝文学の内実を解明するだけでなく、唐代の宮廷文学の意味を従来の視野とは異なるパースペクティブから読み直すことであり、ひいては新たな文化交流史の発見にもつながるものである。

 

 

目次
本書の刊行に寄せて藤原克己
凡 例

序 章―本書の問題意識と方法―
  一 なぜ、宮廷文学か―同時代的考察の可能性
  二 遣唐使がもたらしたもの―歴史と文学のはざま
  三 宮廷詩人と律令官人―ふたつの省試
  四 「国風暗黒」の再検討
  五 本書へのいざない

Ⅰ 奈良朝天平期における風流の受容
第一章 風流と遊宴―六朝から唐へ―
  一 風流の原義
  二 史伝の人物評と風流
  三 『世説新語』の風流
  四 「風流子」と「風流座」
  五 遊宴の風流
第二章 風流と踏歌―天平宮廷文化の創出背景をめぐって―
  一 天平の風流
  二 元宵の踏歌
  三 踏歌と「梅花落」
  四 盛唐の風流
  五 風流と「あそび」

Ⅱ 平安朝の宮廷文学と省試詩
第三章 『経国集』の試帖詩考
  一 唐代と平安朝 
  二 五言四韻の問題 
  三 桓武朝と文章生試 
  四 ふたつの「王昭君」 
  五 楽府詩と文章経国
第四章 平安朝における唐代省試詩の受容―九世紀後半を中心に―
  一 課題の借用 
  二 侍宴詩題の類似 
  三 「冬日可愛詩」について 
  四 「未旦求衣賦」と「霜菊詩」
第五章 菅原道真と省試詩―古体詩への道のり―
  一 菅詩と白詩
  二 七排の問題
  三 「折楊柳」のからくり 
  四 古体詩への目覚め
  五 さらなる深化へ
第六章 夕霧の学問―字の儀式から放島試へ―
  一 問題の所在 
  二 「浅葱」のなぞ 
  三 二条院と字の儀式 
  四 放島試の再検討 
  五 むすびにかえて

Ⅲ 平安朝の宮廷文学と遣唐使
第七章 重陽詩宴と遣唐使―中唐の視座から―
  一 「難き詩」と重陽宴 
  二 天武朝の重陽宴 
  三 九月九日と射礼 
  四 曲江亭の重陽宴 
  五 むすびにかえて
第八章 嵯峨天皇と重陽詩宴―悲秋文学の成立へ―
  一 平安朝と中唐
  二 重陽詩賦の製作年次
  三 重陽詩宴と豊作―唐への志向
  四 悲秋詠の成立―重陽詩宴と悲秋
  五 隠逸の境地へ―むすびにかえて
終章 唐代と平安朝の宮廷文学―宮帷の詩人たち―
  一 太宗後宮の才媛たち 
  二 武才人の紅涙  
  三 上官婉児と宮廷の文学サロン 
  四 「後宮の佳麗三千人」の玄宗朝  
  五 徳宗朝の女官たち
  六 嵯峨詩壇の女性たち

中文要旨/索引
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2012年8月に、第七回関根賞を受賞致しました。

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