カートは空です。
商品1506/2194
本書は、十八世紀浄瑠璃史諸問題の考察を通じて、劇とは何か、の探求をめざすものである。日本演劇史が、最も複雑かつ密度の濃い言葉と行為を持ち得たのが、なぜ、観客にあらわすべき肉体を有せぬ十八世紀の人形浄瑠璃においてでなければならなかったか。それは、現代の人形浄瑠璃文楽、及び他の演劇のあり方とも、いわゆる芸術における制約の問題、を通じて、関わり続ける日本演劇史の基本課題であろう。