カートは空です。
商品1295/2194
中西伊之助は大正11年『赫土に芽ぐむもの』でデビューし,以後,農民文学,『農夫喜兵衛の死』(大12)などを発表し,注目され,日本プロレタリア文学の初期を代表する作家となる。昭和5年前後はこれまで中西伊之助文学にとって,空白の時代とされていたが,実は,長編小説『春扉を叩く』が発表されていた。この作品は中西伊之助文学を代表するだけでなく,日本プロレタリア文学,もしくは日本プロレタリア文学の大衆化という観点から見ても看過し得ない重要な作品である。