序―滝 藤 満 義
序 章
○第一部 漱石と魯迅の伝統―初期漢詩の比較を中心に―
第一章 漱石の初期漢詩に見える中国古典詩の影響
第一節 『唐詩選』と『三体詩』の影響
第二節 河原本『幼学詩韻』の使用
第三節 中国古典詩の模倣
第四節 典故の使用
第二章 魯迅の初期旧体詩に見える中国古典詩の影響
第一節 中国古典詩の影響
第二節 魯迅における屈原の受容
第三章 漱石と魯迅の古典文学観の形成
―中国の古典文学の文学感情と陶淵明の受容を中心に―
第一節 古典文学における文学感情の受容
第二節 漱石と魯迅における陶淵明の受容
○第二部 漱石と魯迅の近代
―魯迅の漱石文学受容及び漱石と魯迅の作品比較を中心に―
第一章 魯迅文学における漱石の投影―比較研究の視点による考察―
第一節 魯迅の漱石観
第二節 魯迅の『阿Q正伝』と漱石の『吾輩は猫である』―笑いの手法の受容―
第三節 漱石の「クレイグ先生」と魯迅の「藤野先生」―文章題材の受容―
第二章 漱石と魯迅の小説の共通点―対比研究の視点による考察―
第一節 漱石と魯迅の作品に現れた知識人像―「余計者」の系譜―
第二節 漱石と魯迅の作品に描かれた女性像
第三章 漱石の中国観と魯迅の日本観―地域研究への試み―
第一節 漱石の中国観
第二節 魯迅の日本観
終章
参考文献 ……355