十九世紀末のパリで威光を放ったシャルコーの業績は、当時の神経学や力道精神医学ばかりか、黎明期の日本の神経学にも大きな影響を与えた。
ここでは、シャルコーの「大ヒステリー=大催眠論」理論をはじめとする視点が、今日われわれが出会っている「シャルコー的問題」、すなわち心身問題、動物磁気、催眠と精神療法、言語と記憶、遺伝変質論、宗教的治療論などを考える際に不可欠の枠組みであることを見てゆく。
※書評掲載
フランス語・フランス文化専門の月刊誌「ふらんす」(白水社、2008.2.25)に詳細な書評が掲載されました。(評者:岩田誠)