生きよという声が響いてきた―
日光の山河を舞台に、古代の勝道上人から現代まで、自然とともに生きる人々の姿を鮮やかに描く。
生命と自然への讃歌を高らかに歌い上げる、立松文学の結晶。
※本作品は新潮社刊『二荒』を改訂し、全体の構成を全面的に変えて出版する作品です。
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「生命と自然への讃歌」
『日光』は、極限の「生」とは何か、「死」と隣り合わせた「生」はどのようにあるべきか、またそのような状況下で人間はいかなる心で現実を超えようとするのかといった根源的な問いに、昨今では珍しい「純愛」物語を加えて成った作品である。
物語の時間が過去と現在を行き来する旧作『二荒』での構成から、『日光』では自然な流れとなるよう各章が再構成され、作者からのメッセージもより鮮明となり、全く印象の異なる佳品となった。
黒古一夫(文芸評論家)
※書評掲載
朝日新聞(2008.12.02)「アスパラクラブ」に、立松和平先生のインタビュー記事とともに本書が紹介されました。
下野新聞(2008.12.16)「文化欄」に、書評が掲載されました。(評者:黒古一夫)
図書新聞(2008.1.17)に書評が掲載されました。
読売新聞栃木版(2008.1.24)「Saturday とちぎ」欄に紹介されました。
北海道新聞(2009年3月15日)「ほん」欄で「日光」が紹介されました。