バリの多様性とは何か?
バリはなぜ変容し続けるのか? バリの伝統の本質とは?
イスラムが多勢を占めるインドネシアにあって、ヒンドゥーを基盤とするバリの位置付けを確認、観光イメージに隠された真の姿を見通す。バリ人の生活へ立ち入ると、その社会が実に多面的な顔をもっていることがわかる。近年のグローバル化の進展とともに、バリ社会の、外に広がるベクトルと内に閉じるベクトルのせめぎ合いが強く感じられる。本書は、混沌とした現代のバリの背景である歴史・文化・社会構造を多様な視角でつなぎ合わせ、バリの現在と将来を包括的かつ具体的に捉える。