デジタルジンブンガクノススメ

デジタル人文学のすすめ

楊暁捷・小松和彦・荒木浩 編
ISBN 978-4-585-20023-9 Cコード 1000
刊行年月 2013年8月 判型・製本 A5判・並製 304 頁
キーワード アーカイブズ,博物館,図書館,古典,日本史

定価:2,750円
(本体 2,500円) ポイント:75pt

 品切 
書籍の詳細
人文学の未来を考える

デジタル技術と人文学との出会いは、いったい何をもたらしたのか?
われわれはいま何を考え、どのように行動すべきなのか?
デジタル技術により開かれつつある世界、その実現への道のりと運営の課題、技術革新の背後にある陥穽、そして、これからの可能性。
国文学・歴史学におけるデジタルアーカイブや、妖怪データベース、電子図書館やe国宝など、めまぐるしく変化する「デジタル人文学」の環境を、実際の現場から捉え直し、人文学の未来を考える立ち位置と思考の拠り所を提供する。

 

 

目次
デジタル人文学の現在 本書の解題をかねて 楊暁捷

第1部 デジタル環境の出現と普及
図書館が資料をデジタル化するということ―国立国会図書館のデジタルアーカイブ 大場利康
だれでも楽しめるデジタルアーカイブを目指して―国立文化財機構「e国宝」 村田良二
電子資料館事業の現在と未来―国文学研究資料館のデジタルデータベース構築 海野圭介
小規模大学での地域に密接した画像公開の取り組み―奈良女子大学「奈良地域資料画像データベース」の場合 千本英史
魅力的なデータベースとは何か―日文研の怪異・妖怪関係データベースをめぐって 小松和彦

研究ノート
日本古典画像資料を含む主なデジタルリソース 楊暁捷

第2部 人文学諸分野との融合
〈国文学〉のミレニアム―レトロ-プロスペクティブなデジタル元年 荒木浩
史料校訂に関わるデジタル環境 藤原重雄
デジタル時代における博物館コレクションの表現―歴史的な視角から 田良島哲
傑作はどこへ消えた?―デジタル複製による文化財の置換問題を考える 山田奨治
デジタル画像における史料改竄の問題―被差別地域の地名表記の問題をめぐって 千本英史

研究ノート
「ウィキ絵巻」開発記 楊暁捷

第3部 明日のデジタル人文学へ
デジタル・ヒューマニティーズと教育―人材育成の必要性とデジタルアーカイブのサスティナビリティー 赤間亮
Linked Open Dataと学術・文化情報の流通 大向一輝
持続可能なデジタル・アーカイブの可能性 森洋久
『日本常民生活絵引』の再生―〈絵画物語論〉のために 小峯和明
デジタル社会における奈良絵本・絵巻研究 石川透
「頼政」面を溯る―能・狂言面データベースの可能性 大谷節子

あとがき
執筆者一覧
プロフィール

楊暁捷(ヤン・ショオジェ)
1959年生。カナダ・カルガリー大学教授。専門は日本中世文学(絵巻)。デジタル技術の利用や小規模リソースの開発など、複数の実験的なプロジェクトを担当した。
著書に、『鬼のいる光景』(角川書店、2002年)などがある。

小松和彦(こまつ・かずひこ)
1947年生。国際日本文化研究センター所長。専門は民俗学、妖怪論、シャーマニズム、民俗宗教などを研究。
著書に、『いざなぎ流の研究―歴史のなかのいざなぎ流太夫』(角川学芸出版、2011年)などがある。

荒木浩(あらき・ひろし)
1959年生。国際日本文化研究センター教授・総合研究大学院大学教授。専門は日本文学。
著書に、『説話集の構想と意匠―今昔物語集の成立と前後』(勉誠出版、2012年)などがある。

書評・関連書等

・「情報管理」Vol.156 No.6(2013年9月号)にて、本書の書評が掲載されました。
・「アート・ドキュメンテーション通信」No.100(2014年1月)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:古賀崇(天理大学人間学部総合教育研究センター))

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