オキナワ シマンチュノレキシ

沖縄 島人の歴史

ジョージ・H・カー 著/山口栄鉄 訳
ISBN 978-4-585-22088-6 Cコード 3021
刊行年月 2014年4月 判型・製本 A5判・上製 630 頁
キーワード 日本史,古代,近現代,近世,中世

定価:7,700円
(本体 7,000円) ポイント:210pt

 品切 
書籍の詳細
神話の時代から終戦まで、揺れ動くOKINAWAを見つめる。
「国際琉球学」の最高峰に位置づけられる名著、待望の初訳!

1958年に米国で出版されて以来、国際的な沖縄史研究の古典的名著となっている「OKINAWA:The History of an Island People」を、初めて日本語訳。戦後、沖縄が外国人の視点からどう見えていたのかを示す貴重な研究書。神話の時代から終戦まで、丹念に沖縄の歴史を追う。

「ジョージ・H・カーは沖縄の歴史に関する英語圏の著作者としての第一人者であり、今日でもその地位は不動である」
アンソニー・P・ジェンキンズ(沖縄県立芸術大学・古文書学)

「琉球帰属問題を追求し、さらに琉球王国と西洋諸国との交渉史を自己流に検討し始めたときに、常に頼りにしていたのはカー氏の先駆的な Okinawa:The History of an Island People と在米の山口栄鉄氏の数々の業績であった。本書が多くの読者によって熟読され、沖縄の複雑な歴史と現状についての理解の深化に大きく貢献することを心から期待する」
山下重一(國學院大學名誉教授、著作に『琉球・沖縄史研究序説』、『続琉球・沖縄史研究序説』)

 

 

目次
第I部 中山―東海の独立王国
第1章 神代時代より一三一四年まで
第2章 葛藤の一世紀 一三一四~一三九八年
第3章 中山国最良の日々 一三九八~一五七三年

第Ⅱ部 弧 立―「遠海の孤島」
第4章 大陸の戦争と独立の喪失 一五七三年~一六〇九年
第5章 孤立化の時代 一六〇九~一七九七年

第Ⅲ部 二つの世界の挾間にあって
第6章 防波堤としての琉球弧 一七九七~一八五三年
第7章 「禿鷹」と「ハツカネズミ」―沖縄におけるペリー 一八五三―一八五四年
第8章 日本国、沖縄人を「保護」 一八五五~一八七八年

第Ⅳ部 沖縄県―辺境の領地
第9章 琉球王国の終焉 一八七九〜一八九〇年
第10章 日本国の同化政策 一八九〇〜一九四〇年
第11章 金槌と鉄床に挟まれて―沖縄と第二次世界大戦 一九四一―一九四五年

ジョージ・H・カーの琉球史学 初期「国際琉球学・欧文琉球学」の最高峰~訳者「あとがき」に代えて~
プロフィール

ジョージ・H・カー(1911~1992一九九二)
ペンシルベニア州出身。ハワイ大学にて東洋学修士号取得後、コロンビア大学、中国・日本学博士課程在籍。早稲田大学、台北高等商業学校英語教師。
早くから台湾研究に従事し、中国重慶の米国大使館付海軍武官補、米在外公館台湾副領事、ワシントン大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校講師を歴任。戦後は米陸軍および太平洋学術部会主導の琉球列島科学調査プロジェクトに参加、日本特に沖縄で現地調査に従事する傍ら琉球関係欧文文献史料の収集に従事。
その文献史料の内容については『沖縄県公文書館所蔵 ジョージ・H・カー文書目録』(2011)に詳しい。

山口栄鉄(やまぐち・えいてつ)
1938年沖縄県那覇市生まれ。琉球大学英文科卒業後、米国インディアナ大学院言語学科にて理論及び応用言語学修士、博士課程終了。プリンストン、スタンフォード大学における教職を経て、エール大学東アジア言語文学科退官後は沖縄県立看護大学英語科教授を歴任。
「欧文日本・琉球学」の新分野を提唱・確立し、「チェンバレン琉球学・日本学」の全貌を以下の著作、編訳書に集大成。『チェンバレン 日琉語比較文典』(1975)、『王堂チェンバレン―その琉球研究の記録』(1976)、『琉球語の文法と辞典―日琉語比較の試み』(チェンバレン原著完訳版、2005)、『英人日本学者 チェンバレンの研究―〈欧文日本学〉より観た再評価』(2010)。他、「英文琉球学」における初期の著作『異国と琉球』(1981、1998)はじめ、10数編。米国東部コネチカット州在住。文学博士。

書評・関連書等

・「沖縄タイムス」(2014年4月23日)にて、本書の紹介文が掲載されました。
・「琉球新報」(2014年5月22日)の「文化」欄にて、本書の書評が掲載されました。(評者:照屋善彦(琉球大学名誉教授))

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