エドトウキョウゴノヒテイヒョウゲンコウゾウノケンキュウ

江戸・東京語の否定表現構造の研究

許哲 著
ISBN 978-4-585-28041-5 Cコード 3081
刊行年月 2018年5月 判型・製本 A5判・上製 288 頁
キーワード 日本語,明治,江戸,近現代,近世

定価:8,580円
(本体 7,800円) ポイント:234pt

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書籍の詳細
近代語から現代語への過程には、言語主体による変化があった―

「否定」をあらわす文末表現は、他者への配慮・表現論的機能・文法カテゴリーなど、様々な要素が複雑に絡み合った述語構造を持つ。
『浮雲』『小公子』『金色夜叉』といった明治文学を対象に、文法的形式と意味・機能の両面から、その史的変遷にアプローチ。
「言文一致運動」に代表される過渡期の言語実態を、日本語学的な視点からあぶりだす、刺激的な文法・文体論!

 

 

目次
まえがき

序章
 1 研究目的
 2 分析対象
 3 調査資料
 4 本書の構成

第1部 近世後期から明治期にかけての否定表現の系譜
第1章 近世後期江戸語における否定表現
 1 近世と江戸語
 2 近世後期江戸語における否定表現についての先行研究
 3 近世後期江戸語における否定表現の研究―『仮名文章娘節用』
第2章 明治期東京語における否定表現
 1 明治期東京語の概観
 2 明治期における否定表現に関する先行研究
 3 明治期における否定表現の認識―アストン(1888)『日本口語文典』第四版
 ○資料 アストン『日本口語文典』第四版(1888)の翻訳(「否定」に関する部分)
第3章 第一部のまとめ

第二部 否定表現構造における否定要素と文法カテゴリ
第4章 丁寧体否定形マセヌからマセンへの交替
 1 はじめに
 2 丁寧体否定形のマセヌとマセン
 3 文末での丁寧体否定表現
 4 まとめ
第5章 丁寧体否定形マセンとナイデスの併存
 1 現代語のマセンとナイデス
 2 テーマ設定の理由
 3 ナイデスについての先行研究
 4 調査対象
 5 調査結果と分析
 6 まとめ
第6章 複数の否定要素を含む述語部の構造
 1 複数の否定要素からなる述語部構造の特質―二葉亭四迷『浮雲』
 2 述語部否定構造の文法化―尾崎紅葉『金色夜叉』
第7章 否定表現構造と文法カテゴリー
 1 述語部否定構造における文法カテゴリーの結合―若松賤子訳『小公子』
2  若松賤子の翻訳における「丁寧・否定・過去」からなる述語部の構造
第8章 第二部のまとめ

終章
 1 結論
 2 今後の課題

参考文献
あとがき
索引
プロフィール

許哲(ほ・ちょる)
1969年生まれ。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。現在、朝鮮大学校外国語学部教授。専門は日本語学(明治時代語の史的研究)。
主な論文に、「明治東京語におけるマセヌからマセンへの交替について」(『明治大学大学院文学研究論集』第30号、2009年2月)、「『金色夜叉』本文の助動詞の異同について」(共著、『日本近代語研究5』、2009年10月)、「明治期における否定表現の認識―アストン『日本口語文典』第四版(1888)をもとに―」(『明治大学日本文学』第38号、2012年4月)、「若松賤子訳『小公子』における「丁寧・否定・過去」の諸表現―マセンカッタからマセンデシタを経てナカッタデスへ―」(『朝鮮大学校学報26』2016年6月)などがある。

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