アジア遊学234
ホンコンノカコゲンザイミライ

香港の過去・現在・未来

東アジアのフロンティア
倉田徹 編
ISBN 978-4-585-22700-7 Cコード 1331
刊行年月 2019年6月 判型・製本 A5判・並製 272 頁
キーワード 現代社会,社会学,東アジア,世界史,近現代

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
香港研究の最前線

中国への返還から20年以上が経過した今、香港は自らのアイデンティティを模索し続けている。
政治・経済・司法・社会など、多角的な研究成果と、深い関係を持つ周辺地域からの視点を通じて、香港の可能性を考察。日本とも密接な関係を持つ隣人としての香港を見つめ直すことで、日本やアジアの将来についても展望する。

 

 

目次
序文 日本にとって香港とは何か 倉田徹

Ⅰ 返還後の香港―これまでとこれから
香港民主化への厚い壁 倉田徹
香港は“金の卵を産むニワトリ”でなくなったのか?―特殊な相互依存関係の変貌 曽根康雄
香港終審法院の外国籍裁判官 廣江倫子
香港の高齢化―中国大陸の影で高まるシルバー産業への期待 澤田ゆかり

Ⅱ 香港を客観視する―周辺から見た香港
台湾から見た香港―「今日の香港は、明日の台湾」か、「今日の台湾は、明日の香港」か 福田円
リー・クアンユーの目に映る香港 松岡昌和
ゆたかに抑圧されゆるく開く―ポストモダンを体現する珠江西岸 塩出浩和
日本から見た香港の中国料理 岩間一弘

Ⅲ 香港とは何か―周縁性と独自性
都市・チャリティ・動物―動物虐待防止条例の成立からみる「香港社会」の形成 倉田明子
香港におけるアヘン小売販売制度の域外市場について―十九世紀中葉のオーストラリアに着目して 古泉達矢
植民地行政当局の下層民統制―三門仔水上居民と船灣淡水湖建設 岸佳央理
言語システムの転換と言語の政治問題化 吉川雅之
「香港人」はどのように語られてきたか―一九四〇年代後半の『新生晩報』文芸欄を中心に 村井寛志
香港本土派とは―対中幻想からの決別 張彧暋

Ⅳ 香港研究最前線
香港の財界人たち―「商人治港」の伝統 阿部香織
二十世紀転換期の香港と衛生問題―集権化と地方自治・経済的自由主義のはざまで 小堀慎悟
反爆竹キャンペーンに見る一九六〇年代香港の青少年 瀬尾光平
方法としての新界―香港のフロンティア 小栗宏太
香港における「依法治国」の浸透―「参選風波」事件をめぐって 萩原隆太
プロフィール

倉田徹(くらた・とおる)
立教大学法学部政治学科教授。専門は香港現代政治。
主な著書・論文に『中国返還後の香港―「小さな冷戦」と一国二制度の展開』(名古屋大学出版会、2009年、2010年度サントリー学芸賞)、『香港―中国と向き合う自由都市』(共著、岩波新書、2015年)、『香港を知るための60章』(共編著書、明石書店、2016年)、「雨傘運動とその後の香港政治―一党支配と分裂する多元的市民社会」(『アジア研究』第63巻1号、2017年)「返還後20年の香港政治―中国と香港の巨大な変化」(『立教法学』第98号、2018年)などがある。

書評・関連書等

「国際貿易」(2019年10月15日)にて書評が掲載されました。(評者:亜娥歩)

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